IOD(インプラン・トオーバー・デンチャー)とは、顎に歯根が残った状態の上(オーバー)に義歯(デンチャー)を作製したものをいいます。
人間は歯を喪失すると顎堤(歯を支えていた顎の土手)が吸収(減ってしまうこと)してしまいます。合わない義歯を長年使用していたり、ブリッジのダミー部では顎堤は平らになってしまいます。
顎堤が義歯の維持・安定に大きく影響します。大きく高い顎堤は義歯は安定しますが、痩せて低く、平らな顎堤では難症例となり、義歯は安定しません。
Atwoodらの研究では「下顎は上顎の4倍の吸収を示す」との報告があります。
また上顎が総義歯で、下顎が天然歯を支台としたオーバーデンチャーの場合、上下が総義歯の場合よりも吸収が少なかったという報告があります。(オーバーデンチャーの平均0.6mm < 総義歯の平均5.0mm)
これは、インプラント(人工歯根)でも同様です。総義歯の場合吸収のみが起こりインプラントオーバーデンチャーの場合は骨の吸収と「添加」が起こります。
通常、多くの下顎の総義歯は義歯の維持・安定が困難であり、この解決にインプラントオーバーデンチャーが有効であるといえます。
下顎の左右犬歯~側切歯間に1本ずつインプラントを埋入して固定源を作る方法(ツーインプラントシステム)がスタンダードな方法となります。
これにより不安定な下顎の総義歯も維持・安定が増し、機能向上がはかれます。また部分義歯でも、後方欠損部に1本埋入することで安定度が増します。
*****義歯の安定や、設計もよく担当医と相談しましょう。*****